棚卸?そうです。決算のときにやる、あれです。ちょっと大きな会社やお店ですと、一日営業をお休みにしてやっていますね。あれ、何のためにやるのでしょうか?あんなに時間と労力を使って。

実はあれをやらないと、利益が確定できないんですね。商売をするとき、まず商品を仕入れます。それを売ります。全部売り切らないうちに、一旦今日で締め切って決算をすることになったとします。

今日まで売れた分は、売上原価といって今日までの売上に対する経費となります。

売れ残った分は、また明日からの販売に備えます。

つまり、棚卸とは仕入れた商品を、今日までの(過去の)利益に貢献した分と、将来の利益に貢献する分とにわけるための手続きのことだと言ってもいいかもしれません。

ところで、なぜ棚卸にこんなに手間ヒマかけるのでしょうか?

先ほどもいいましたが、棚卸には、過去の利益を確定させると同時に、これからの利益の源泉である大事な財産を管理するという、重要な意味があります。

今、仮に目の前に現金が100万円と商品が100万円分あったとします。どちらに価値があると思いますか?

現金と商品の違いはありますが、商品も100万円の現金が形を変えただけですから、どちらも同じ100万円で価値は同じですね。

現金の100万円は1年経っても100万円のままですが、100万円の商品は売れれば明日にでも何十万円もの利益をもたらすかもしれません。経営的に考えれば、商品の方に価値があると言えます。(売れ残ればただのゴミになってしまいますが。ここらへんがムズカシイところです)

商品は会社の利益のおおもとです。自社の商品がお客様のお金と交換されることでしか、利益は生まれません。棚卸は、利益の源泉である大事な財産がきちんと管理されているか、大切に保管されているかをチェックする大変重要な手続きでもあるのです。

商品にしろ、備品にしろ、それにつぎ込んだお金以上の利益を回収するために行うのが経営活動です。1円でも余計に利益を出すために使われる貴重な財産のはずなんですが、お金のままだと大切に扱われるのに、なぜかお金が物に変わったとたんに粗末に扱われることが多いですよね。もし床に1万円札が落ちていたら、決して踏みつけたり埃まみれのままほったらかしにしておいたりはしないと思うのですが・・・。

現金よりも価値がある(はずの)大事な商品。大切に、愛情込めて扱ってくださいね。